名入れマグカップのお客様にお話を伺いました。


名入れマグカップをリピート注文していただいている、(株)井上天極堂様は、吉野本葛を中心とした食品材料の製造販売をされており、創業144年です。今回、弊社代表塩田純子が本社工場にお伺いして、広報担当の矢部様にインタビューさせて頂きました。


株式会社井上天極堂 様データ

本社所在地:奈良県御所市戸毛107 /代表電話:0745-67-1665

「本日は、弊社の取材をお引き受け頂きありがとうございます。御社の業務内容・沿革・現在力を入れている事業などを改めて教えていただけますか?」

創業144年、奈良近隣に3社ある同業のうちでは比較的若い会社です。本社工場のあるこのあたりは葛村と呼ばれていたんですよ。
弊社は葛の仲買から興り、現在は製造・販売をしています。
他には、葛・山芋で培った加工技術を応用し野菜ペースト、葛を採取する近隣の山のネットワークを活かし、食品装飾用のナチュラルリーフを製造しています。

「野菜ペーストは様々な商品に利用されていますね。」

そうですね、おまんじゅうの皮や餡に練り込んだり、ドーナツの生地やチョコレートのフレーバーの材料になっていますよ。
ナチュラルリーフは、料理の下に敷いたり、和菓子を包んだりするものです。
現在は主にその3本柱ですが、最近力を入れているのが、減りつつある葛の消費量を増やすための、葛の専門ショップです。

「直営店は、奈良県内にいくつかあるのでしたね。」


奈良本店、橿原店、カフェ・クデュウー、明日香の里葛花、近鉄奈良駅店、近鉄百貨店奈良店、JR奈良駅店と7店舗展開です。あと、ネット通販もしているんですよ。葛を使った御菓子、葛湯を主に扱っています。奈良県庁の向かいにある天極堂奈良本店では葛のコース料理もお出ししています。
これが今、弊社の4本目の柱に成長しつつあります。

「ショップはとてもお洒落ですね。この取材の後、行ってみようと思っています。」※取材後イオンモール橿原内のカフェ・クデュウーへ行きました

葛を扱う店としては、斬新な物になっていると思います。奈良本店・橿原店は外観も特徴的だと言われます。

「私どもの商品はこちらのショップで使っていただいているのでしょうか?」

そうですね、販売用の商品として使っています。ノベルティとしても通販で高額注文のお客様にプレゼントしています。

吉野本葛 天極堂 様 通販サイト
弊社 ニューボン厚口マグカップの商品ページ

「マグカップの採用を検討していただいた理由としては、葛湯を飲んでいただくのに良いということだったのでしょうか?」

そうですね。食器で考えていました。葛湯は熱をかけるとさめにくいものですから、熱が伝わりにくそうな厚口のマグを選びました。

「弊社の名入れマグカップをお買い上げの際に、他社商品と比べて買い求めやすさはどうだったでしょうか?」

価格については、買いやすい値段だったことと、事前に自動見積で正確に総額がすぐわかることが、弊社では利用しやすかったです。
価格の他でしたら、個包装が標準になっていることですね。お客様にお配りするものですので箱入りですと配布しやすいです。それから、ロット数が多すぎず、弊社の事情に合っていたことですね。

「名入れマグカップをどの様に活用されていますか?繰り返し御注文頂いた際に、活用方法は変わってきましたか?」

色違いで作ってもらっているので、弊社ファンのお客様はコレクションしてくださっているようです。

「デザイン違いでも作れます。どうぞ、次の機会にご検討くださいませ。他に弊社に対して改善を望まれる点はおありですか?」個包装については、印刷・名入れの加工が出来ればいいですね。また、本体への名入れ範囲がもう少し広い設定であれば良いですね。自由度が高いと可能性が広がると思います。

「サイトでは、2段階での名入れ範囲(ワンポイント印刷・フルラップ印刷)で掲載していますが、実は内外の底面や取っ手にも印刷できます。
いろいろな制約はあるのですが、お見積もりは都度させて頂いておりますので、宜しかったらご検討下さい。」

ああ、その情報が事前にわかるといいですね。
あとは、難しいのかもしれませんが、納期がもう少し短いといいですね、急いでくださってると思うのですが。。。

「工場とも打ち合わせて、今後少しずつ善処させて頂きます。
貴重なご意見を賜り,ありがとうございます。矢部様のセクションではどのような業務をされていますか?」

塩田上で紹介しております、弊社のホームページも社内で作っておりますし、パッケージも企画します。広報的なことも含め何でもしますよ。出前授業と言って葛餅の作り方を、奈良県下の小学校に教えに行ったりもして、充実して忙しいです。今日は是非、吉野本葛を作っているところの現場を見ていって下さい。

「ありがとうございます。是非見せて頂きたいです」※カメラマンと塩田はマスク・手袋とともに工場見学用の服に着替えて準備。

葛を使った食品を召し上がったことはありますか?

「いえ、恥ずかしながら、四国の私たちはところてんや寒天はよく食べるんですが、、、」

ところてん等は、テングサといって海藻から出来ていますよね。まず違うところは原料で、葛って植物の根なんですよ。
道路脇のフェンスに絡まっていたりする蔓性の植物で、マメ科です。最近話題のイソフラボンも含んでいます。その植物の根っこの部分で、かなり大ぶりな物なんです。葛は大変丈夫で、他の植物を締めてしまうほどで雑草としては目の敵にされます。この丈夫な根をつぶして精製してデンプンを取り出します。これを加工して吉野本葛を作り出します。
海藻で作られるカンテンなどと食材としての違いは、もっちりした食感です。もう一つは加える水の加減で固さを変えられる点です。
お米をといでおいておくととぎ汁が澄んでくるようなイメージです。水を使って葛デンプンから灰汁などの不純物を抽出し、精製していきます。粒子が細かいため、一度混ぜて沈殿させるのに一日程度時間がかかります。これを2週間ほど繰り返して、混じりけの無いデンプンにしていきます。

容器の端の穴から、水を抜いていきます。穴の位置もデンプンが重なる高さを考えて、スムーズに水が流せるようにしています。
固まった物を、ブロック状に切っていきます。小さくカットした物を更に乾燥させます。

「固形の状態は、思いの外かたいものですね。」

ここからはエレベーターで階上の乾燥室に移動し、2週間ほど乾燥させます。乾燥室がなかった時代は、室内においたまま乾かしたのですが、3ヶ月ほどかかっていました。そのほうが機械乾燥より堅く締まった状態になります。昔からのお客様は固形状態の商品を好まれますね。工場での加工は、この後包装・梱包をして終わりです。

「さきほどの固形になったばかりの物を比較すると,非常に軽くなっていますね。」

「原料の葛の根を見せてもらえますか?」

大きいでしょう、ここから抽出できるデンプンは思いの外少量で、だいたい根の状態の10分の1ぐらいです。

吉野本葛というのはこの葛の根100%の原料なんですが、吉野葛、となると葛50%以上含まれていれば構わないんです。残りの50%はサツマイモなどのほかのデンプンを使用します。

「ありがとうございます。従来の製法から大きく離れることなく、脈々と葛の生産を続けていらっしゃるのですね。拝見してよくわかりました。」


長時間にわたって取材と、工場もご案内くださった矢部様、ありがとうございました。この本社工場はのどかな山間の地にあります。清らかな空気に包まれて、昔ながらの吉野本葛の製造を拝見しました。この後立ち寄った葛のショップは、とてもおしゃれで若い女性が入りやすい雰囲気。伝統を守りながら新陳代謝を続けて成長する企業さんから、刺激を受けて帰って来ました。[塩田]



マグカップをリピートで御注文頂いております、株式会社井上天極堂様に伺い、弊社社長塩田が取材をさせて頂きました。

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